外来ミニ講座(コラム)
「マンモグラフィ検査ってなぜ痛いの?」

2024.02.02

マンモグラフィ検査をご存知でしょうか?
マンモグラフィとは乳房専用のX線撮影のことで、まだ自覚症状のない乳がんを見つけ出すことができる検査です。
撮影方法は、乳房を2枚の板で圧迫して薄く伸ばして撮影していきます。 個人差はありますが、乳房を圧迫するため痛みが伴います。 “痛い”ということでマンモグラフィ検査を敬遠してしまっている方も多いのではないでしょうか?

「なぜ痛みが伴うほど乳房を圧迫しないといけないのか?」ということをご説明したいと思います。

X線撮影では、被写体の厚みが薄ければ薄いほど撮影に必要なX線の量が少なくなります。 さらに乳腺組織の様々な構造物の重なりを広げて、薄く均等に伸ばして撮影することで見やすく診断のしやすい画像となります。 そのためマンモグラフィ検査では乳房を圧迫する必要があり、それがとても大切なこととなります。“痛い“理由はよりいいマンモグラフィ検査のためなのです。

痛い理由が『わからない』より『分かる』方が納得して検査を受けることができますし、気持ちもリラックスして臨むことができるのではないでしょうか? マンモグラフィ検査は、乳がん検診において死亡率減少効果が証明されている唯一の検査方法です。
今後検査を受けていただける方が少しでも増えれば幸いです。