外来ミニ講座(コラム)
食中毒について

2023.05.01

みなさん、一度は食中毒を経験したことがあるのではないでしょうか・・・

食中毒を引き起こす主な原因は「細菌」と「ウイルス」です。

細菌やウイルスなどに汚染された食品を食べることにより、急性の胃腸炎(下痢・腹痛・嘔吐)や発熱倦怠感など風邪のような症状を起こすこともあります。

これから暑くなる6~8月は細菌が原因の食中毒が多く発生します。

その予防のポイントについてお伝えします。

 

食中毒の予防の3原則は「付けない、増やさない、やっつける」です。

 

1.付けない

細菌やウイルスは目に見えませんが、どこにでも存在している可能性があります。

肉や魚などの生鮮食品は、表面の菌をゼロにすることは出来ません。

肉や魚など汁気が出る食品の汁が他の食材に付いて汚染することもあるので注意が必要です。

また、肉や魚をまな板の上で切った後、まな板をよく洗わずに生で食べるものを切ってしまうと、肉・魚に付いていた菌が野菜についてしまいます。

切る順番を考えたり、別の調理器具を使う等する必要があります。

 

2.増やさない

細菌の多くは約20℃くらいで活発に増殖し始め、人間や動物の体温くらいで増殖のスピードが最も早くなります。

夏場、買い物の帰り道や室内・車内に常温でおいているときに菌が繁殖しやすくなります。

夏場は買い物からできるだけ早く帰り食材を冷蔵庫に入れましょう。

 

3.やっつける

多くの細菌は75℃以上で1分以上加熱すると死滅します。十分に食材の中心部まで火を通すようにしましょう。

☆夏場は飲みかけのペットボトルも注意が必要です。 口の中の菌が飲物に入り、時間を置くと増殖します。糖分が多い物、乳製品は菌にえさになるためより増殖しやすい状況にあります。

ペットボトルの飲料はコップに移して飲むか、飲みきることが必要です。

 

もし、症状がでた時は・・・

食中毒が疑われる症状が出た場合は、安静にし、水分をしっかり摂りましょう。

下痢や・嘔吐は身体が毒を出そうとする反応なので、薬で無理に止めると良くありません。

・下痢や嘔吐が続く

・意識がもうろうとする

・血便が出る 等あれば病院を受診してください。

高齢者や乳幼児は特に注意が必要です。